10/13の運用は、データレコーダー(DR)へ蓄積したIKAROSの健康状態や
GAP(ギャップ)やALDN(アラジン)の状態を示すデータの再生、そして
再生レンジングを行いました。

明日(10/14)、明後日(10/15)の運用はお休みして、次の運用は10/16
の予定です。



今日は、IKAROSの1日の運用がどのような流れで行われているかを1例として
先日のBlogより少し詳しくお話ししましょう。
だいたい、下に示すような感じで1日の作業を進めています。

1)運用開始1~2時間前(集合時間は日によって異なる)に運用メンバー
 がIKAROS運用室にワラワラ・・・、サササッと集合し、その日の運用
 内容、作業タイミング、テレメトリ確認項目等を再確認。

2)1)の結果によっては、運用計画担当が手順書を更新。

3)運用開始前までに、スーパーバイザー他が地上局(現在は臼田局)との
 間で、その日の運用内容、設定パラメータ等について確認するとともに
 システム動作チェックが行われる。

④「イカ坊が起きだす。」

5)IKAROSからのテレメトリ受信開始後、IKAROSの健康状態をチェックする。

6)地上局から電波をあげて、IKAROSとの間で双方向の通信ができるように
 する。

7)予定されたコマンド(指令)を送信しつつ、データレコーダー(DR)の
 再生を行ったり、レンジング、GAP等のミッション作業を行ったりする。

⑧「(たまに)イカ坊が無茶ブリしてくる」

9)IKAROSの健康状態によっては、その場で何をすべきか、いつするべきか
 (すぐに対処すべきか)を判断し、計画外として作業が追加される。

10)その日のBlog担当が極めて民主的な、平和的な方法により決定する。

11)双方向での通信が終了する前までに、その日の最終的なIKAROSの健康
 状態の記録、次の運用に向けてのコマンドを送信する。

12)地上局からの電波を停止し、双方向通信を終了する。

13)IKAROSからのテレメトリ受信終了。

14)地上局との間で、その日の運用結果に対する問題点の有無や次の運用
  予定等を確認する。

⑮「イカ坊がいつの間にか鼻ちょうちん(・・・の時もある)」

16)IKAROS運用室にて運用メンバーが、その日の運用結果、次の運用予定、
 準備項目を確認する。

17)運用メンバーが関係方面に運用結果の報告。運用計画担当は、必要に
 応じて次の運用の手順書を準備。

18)blog更新

⑲( O )さんは、18)をすっとばして自分の机で爆睡。18)の順番が、
 20)になる。


これはあくまで一例であり、緊急事態が発生した場合は、関係者に緊急招集が
かけられ、その場で運用継続か運用内容変更を状況判断し、必要な措置をとり
ます。

あっ。そういえば、各順番の間には「差し入れで頂いたものを眺めて怪しい
笑みを浮かべたり、ありがたく頂いたりする」というのが入る時もあります。

皆様、いつもありがとうございます。感謝の念にたえません。

( KY )


10/11のIKAROS
太陽距離: 0.85AU
地球距離: 29084701km, 赤経=-129.2°, 赤緯=-25.2°
金星距離: 0.13AU
姿勢:スピンレート=1.9rpm, 太陽角=6.7deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.85AU
Earth Distance: 29084701km, RA=-129.2deg, Dec=-25.2deg
Venus Distance: 0.13AU
Attitude: Spin Rate=1.9rpm, Sun Angle=6.7deg



今日は何の日?

 ・世界宇宙飛行士会議(第18回)が初めて日本で開催(2003年)
   詳細はこちら↓↓↓

   http://www.jaxa.jp/article/interview/no2/index_j.html

 ・土井宇宙飛行士がこの日に発見、撮影した超新星で「天体発見賞」を受賞
  (2003年)
   詳細はこちら↓↓↓

   http://iss.jaxa.jp/topics/2003/0327.html

 ・国際子午線会議にてグリニッジ子午線を経度0度とする決定がされた日
 (1884年)