10/11の運用は、データレコーダー(DR)へ蓄積したIKAROSの健康状態や
GAP(ギャップ)やALDN(アラジン)の状態を示すデータの再生、そして
再生レンジングを行いました。

今日は、IKAROSの運用が日々どのような流れで行われているか簡単に
お話ししましょう。
だいたい、下に示すような感じで日々の作業を進めています。

まず、数週間に1回の割合で、
①長期(1か月~数か月)の運用内容を1日単位で計画する。
②運用内容に沿って運用したい日毎に地上局を予約する。

次に1週間に1回の割合で、
③短期(数日~1か月)の運用内容を1日単位で詳細に計画
④必要に応じて地上局の予約を変更する。

そして、毎日
⑤1日の運用終了後に開催するブリーフィングにて、その日の運用結果と
 次の日に計画された運用内容を必要なコマンド(IKAROSに送信する
 指令)、タイミング、これに対する確認すべきIKAROSの状態に至る
 まで細部にわたって関係者全員で確認する。
⑥運用計画担当が、次の日の(場合によっては数日~1週間分の)運用
 手順書(⑤で決められたコマンド、送信タイミング、確認項目の詳細
 を示した文書)を作成し、IKAROSを管制するシステムに登録する。
⑦地上局(現在は臼田局)との間で、その日の運用内容についての確認
 とシステム動作チェックが行われる。

8)「イカ坊が起きだす。」

⑨作成された運用手順書に従い、決められた時間内、決められたタイミ
 ングで運用作業が進む。
⑩運用結果、IKAROSの状態によっては計画外として作業が追加される。

11)「イカ坊とお話しする。」「イカ坊が無茶ブリしてくる(みんな
  迷惑がっている・・・人もいるかもしれない)」

⑫運用終了後、地上局との間で、その日の運用結果に対する問題点の
 有無等を確認する。

13)「イカ坊がいつの間にか鼻ちょうちん(・・・の時もある)」

⑭そして⑤に戻る。

日々の作業では、ちょこちょこ動きまわりながら確認している人、
デンッと座って端末を凝視している人といろいろな担当者が入り乱れ
ながら進んでいきます。

少しでもIKAROS運用現場の雰囲気が伝わるとうれしいなぁ。。。

( KY )


10/11のIKAROS
太陽距離: 0.86AU
地球距離: 29253640km, 赤経=-128.1°, 赤緯=-25.8°
金星距離: 0.14AU
姿勢:スピンレート=1.3rpm, 太陽角=8.8deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.86AU
Earth Distance: 29253640km, RA=-128.1deg, Dec=-25.8deg
Venus Distance: 0.14AU
Attitude: Spin Rate=1.3rpm, Sun Angle=8.8deg



今日は何の日?

 ・「ISASメールマガジン 第58号」にてIKAROSチーム津田氏の記事が
  配信された日。(2005年)
   詳細はこちら↓↓↓

   http://www.isas.jaxa.jp/j/mailmaga/backnumber/2005/back058.shtml

 ・NASAの金星探査機「マゼラン」が金星大気に突入し消滅(運用停止)
  した日⇒「スペースシャトル」で打ち上げられた初の惑星探査機です。
  (1994年)

 ・ウィンクの日:10月11日の10と11を横に並べると、片目を
  つぶりウインクしている姿に見えるところから、この日にウインク
  すると想いを寄せている人に自分の気持ちが届くとされる日。
  朝起きたときに相手の名前の数だけウインクすると、その人に会える
  という。 (・・・だそうです。)