イカロス君からのご指名を受けての自己紹介です。

 IKAROSチームの遠藤達也です。

 むかしむかし、IKAROSが実行されることが決まった時、メンバー不足が懸念され、既に相模原に拠点を移していた澤田さんからの推薦?がありまして(澤田さんとは筑波の旧システム誘導制御技術グループで一緒でした)、筑波との併任の形で参加できるようになりました。筑波では、主にCMGという装置を用いた姿勢制御の研究を担当しています。
 IKAROSでは、膜面の製造のスケジュール管理やメーカーとの契約の事務作業などを行ってきました。実際の設計や製造手法のアウトラインは主に学生がBBMとして試作した段階で固まりつつあった状況でしたので、私の仕事はとにかく、打ち上げの1年前から始まる総合試験に間に合うように、膜面ミッション部の各メンバーがBBMやPMで発生した不具合をつぶしてFMを作り上げるように、スケジュール管理(ようするにお尻を叩く)をすることでした。スケジュールが遅れそうになるたびに、森さんが良く「是非!この線でお願いします!」とにこにこしながら無茶振りをされるのですが、あまりの笑顔に「出来るとは思えません・・」と何度言いそびれたことでしょうか。。。開発の過程では本当に学生が前面に立ってリードしてくれたこともあり、なんとか、全体スケジュールに合わせることができました。実フライトでの展開試験成功後はIKAROSメンバー(学生も含め)が連日の運用での成功や、一般の方々から来る応援の手紙などで、その苦労も既に忘れて、生き生きとしている様子を見て、ほっとして安心できた気持ちでいました。今は、成功を共有できた嬉しさをしみじみと感じながら、次のミッションを想定した膜面の製作技術に関する研究を少しづつ進めています。

 自己紹介ということなので、少しだけ趣味についてお話します。
 今だに現存している趣味はパラグライダーです。初めてから、えーと・・なんと18年になりますね。子供が出来てからなかなか行けなくなってしまって、もんもんとしています。奥さんともパラグライダーの大会で知り合って、新婚旅行もパラグライダーの海外ツアーという名の合宿でした。パラグライダーは日本では高さ300m位の山の中腹などから飛び出して、上昇気流に乗って、コンディションの良い日は1000m程度の高さまで上昇して、山の尾根や平野をかなり自由に飛びまわることが出来ます。地面から足が離れていること、強い気流の中でグライダーが揺すられことなどもあり、アドレナリンが出まくります。夕方の穏やかな気流の中では、遠くの山々や黄金色の草原を見ながら心も体も開放された気分を味わうことができます。などと、窓の外の夕日を見ながら思い出に浸り、今度の連休は行くぞ!と叶わぬ夢を今日も見ています。