本日の運用でも,ビーコン運用だけでなく,
通常のテレメトリ運用も実施できました.

通信不可帯に向け,一通りの準備作業・試験は完了し,
いつ通信不可帯に突入しても問題ないはずですが,
やはり,IKAROSと通信できるというのは安心ですね.

以前に「はやぶさ」の運用で通信が全く取れないことを
経験しましたが,とても不安で辛かった・・
IKAROSの通信不可期間は最小限であってほしい,
というのが偽らざる気持ちです.

さて,準天頂衛星初号機「みちびき」が無事打ち上がりましたね.
インターネットのライブ放送を見て,
やはり,ロケットの打ち上げは迫力があると思いましたが,
直接見るとこんなもんじゃない・・

実は,IKAROSの打ち上げに幸運にも立ち会うことが出来ました.

カウントダウン0の後に,ピカっと放たれる光の眩しさ,
ゆっくり浮き上がった後に,まばゆい火花が溢れ,
どんどん加速していく力強さ,少し遅れてやって来る地響き,
などに圧倒され,「わぁー」と自然と声が出たのを
今でも鮮明に覚えています.

打ち上げ成功はもちろんうれしかったですが,
いよいよミッションが始まったんだという緊張感が
すぐに高まってきました.
そして,衛星とロケットの「分離」は,
これまで長い間,一緒に仕事をしてきた,
衛星関係者とロケット関係者の「分離」をも意味していました.

種子島で短い挨拶を済ませ,慌ててタクシー&飛行機にのって,
相模原に戻り,IKAROS運用を開始して・・現在に至りました.
一方で,ロケット関係者は次の打ち上げにシフトして・・
今回もまた無事に衛星を宇宙に送り届けたのですね.

「みちびき」&ロケット関係者の皆さまへ
打ち上げ成功おめでとうございます!
これから「みちびき」のミッションが大きな成果をあげるよう,
そして,次回のロケット打ち上げも続けて成功するよう,
ぜひ頑張ってください!!

打ち上げや運用のドキドキは,
宇宙の仕事を魅力的にしている大きな要因と言えるでしょう.
今回の打ち上げを見て,さらに頑張ろうという気持ちが
湧いてきました.
IKAROSにとってもこれから大きな山場を迎えます.
通信不可帯という試練を乗り越えて,宇宙ヨットの旅を
続けていきたいと思います.(O)


9/11のIKAROS
太陽距離: 0.96AU
地球距離: 32163465km, 赤経=-125.8°, 赤緯=-28.5°
金星距離: 0.34AU
姿勢:スピンレート=1.3rpm, 太陽角=30.1deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 0.96AU
Earth Distance: 32163465km, RA=-125.8deg, Dec=-28.5deg
Venus Distance: 0.34AU
Attitude: Spin Rate=1.3rpm, Sun Angle=30.1deg


こぼれ話
「みちびき」の名称は公募で決まったため,
名付け親はたくさんいます.
でも,「みっちーさん」の名付け親はイカロス君かも・・??
「イカロス」の名称は公募ではなくプロジェクトで決めました.
公募していたら「タコ」となっていたかもしれません・・