本日の運用では,レンジング,薄膜太陽電池計測,RCD制御を実施しました.
また,9月頃に予定されている「通信不可帯」に向けて,ビーコン運用試験も実施しました.

IKAROSのスピン軸方向と,IKAROSから見た地球方向のなす角を「地球角」と呼びますが,
IKAROSは飛んでいる軌道の関係上,現在,地球角が50度->60度->...と90度に近づきつつあります.
9月頃に地球角が90度に近くになると,セイルのアルミ蒸着面とアンテナの電波が干渉して,通信しづらくなります.
これを「通信不可帯」と呼んでいます.
(通信不可帯を通過した後は,再び,通信できる期間が数ヶ月以上続くことになります)

通信不可帯が近づくにつれて,通信できるビットレートが徐々に下がっていき,
ついにはしばらくテレメトリが取得できない期間に入ってしまうのですが,
通信不可帯に入るぎりぎりまでIKAROSの状態を知るために,「ビーコン運用」という手段をとります.
ビーコン運用の詳細についてはまた別の機会に解説したいと思いますが,簡単に説明すると,
電波のON/OFFによって探査機の状態を(とても遅いビットレートですが)地上に伝える方法です.
今日は,この「ビーコン運用」機能が正しく動作するかどうかの試験を行いました.

ビーコン運用も含めて,通信不可帯を無事に通過するため,着々と準備を進めているところです(R).

P.S.
ちなみに自分も,Yさんと同じく,甲殻類よりも断然ニク派です.
(そんなことだから,中性脂肪が落ちないんですが...)

8/18のIKAROS
太陽距離: 1.02AU
地球距離: 30251023km, 赤経=-133.9°, 赤緯=-27.5°
金星距離: 0.56AU
姿勢:スピンレート=1.9rpm, 太陽角=32.2deg

Today's IKAROS
Sun Distance: 1.02AU
Earth Distance: 30251023km, RA=-133.9deg, Dec=-27.5deg
Venus Distance: 0.56AU
Attitude: Spin Rate=1.9rpm, Sun Angle=32.2deg