PLAINニュース第209号
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RLAIN ニュース休刊のお知らせ

海老沢 研
PLAIN ニュース編集長

 高性能のPCやインターネットがやっと世の中に普及し始めた 1993 年、主に ISAS 内のネットワーク管理、大型計算機(スパコン)、衛星データベース運用を担当するために PLAIN センター(宇宙科学情報解析センター)が設立され、ISAS内外に関連情報を発信するためのメディアとして「PLAIN センターニュース」が創刊されました。やがてネットワークが情報インフラとして定着し、大型計算機が廃止されてスパコン業務がJEDI(情報計算工学センター)に統合される一方で、JAXA の科学衛星は大型化し、それらの生み出す大量データの処理、公開、利用促進が、PLAIN センターの主な業務となってきました。そのような背景で PLAIN センターは発展的に解消し、2008 年度から C-SODA(科学衛星運用・データ利用センター)が発足しました。その前後から、新たな「PLAINニュース」には、JAXAの枠を超えた広い範囲の執筆者による科学衛星データ利用に関する記事が多くなってきました。やがて、初期の PLAIN センターニュースが果たしてきた ISAS 内への情報発信という役割が薄れていくのと並行して、科学衛星データ利用に関しては、宇宙科学と情報通信技術の両方に跨がるより大きなコミュニティの中で、さらに掘り下げた情報交換や議論を行う気運が高まってきたように思われます。

 PLAIN センターニュース創刊以来、1993 年の「あすか」から 2010 年のあかつき / イカロス、さらに将来の小型科学衛星1号機 (EXCEED) に至るまで、「データ利用」という観点から、PLAIN ニュースはほぼすべての科学衛星プロジェクトを網羅してきました。新たな衛星の打ち上げまでに少々時間ができたこの機会に、PLAIN ニュースの発行母体である C-SODA 科学データ利用促進グループ、宇宙科学情報解析研究系のスタッフで話し合った結果、PLAINニ ュースはしばらく休刊し、今後我々の活動が目指すべき方向をじっくりと検討することにしました。科学衛星データ利用については、広い範囲の執筆者による、より充実した出版物を定期的に発行することを考えています。その一方、ISAS の情報システムのユーザーには、C-SODA ホームページを通じて、よりきめ細かな情報発信を行っていきたいと思います。長い間、PLAIN ニュースのご愛読をありがとうございました。


(1.3MB/ 4 pages)

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