PLAINニュース第187号
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平成 20 年度 科学衛星運用・データ利用センター(C-SODA) 運営委員会 報告

加藤 輝雄
前 C-SODA センター長
海老沢 研
C-SODA 副センター長

 平成 21年 3月 31日に、C-SODA 運営委員会が開催されました。H 20 年度からの組織再編で C-SODA が旧宇宙科学情報解析センター (PLAIN センター) の業務を包含する形で設立された際に、旧 PLAIN センター運営委員会を引き継ぐ形で、そのまま C-SODA 運営委員会が定義されました。このため、今回の委員会としては C-SODA の業務報告を行い業績評価を受けるとともに、今後の委員会の在り方についても委員の方々の意見をお伺いすることとしました。

 C-SODA の業務の中で、旧 PLAIN センターの業務に含まれない、衛星運用グループ、計画調整グループ、宇宙科学資料室の行っている業務を紹介すると共に、それらが定常的に実施されたことを報告しました。旧 PLAIN センター関連の業務については、JAXA の中期計画に「宇宙科学研究に必要な観測データを取得し、宇宙科学データ公開のための情報インフラ整備を引き続き進め、取得データについては、人類共有の知的資産として広く世界の研究者に無償で公開する」旨の記載があります。また、詳細は省きますが、より具体的な年度計画も定められています。その年度計画に沿って、H 20 年度に C-SODA が行った業務を報告し、評価を受けました。

 特に、H 21年度は5年に一度のセンター計算機のリプレースの年に当たり、膨大なデータの新システムへの移行と共に新システムへの切り替えと言う一大作業を実施しました。最新鋭の計算機へのリプレースにより、SIRIUS,DARTS,EDISON の各データベースシステムの高速化と安定性を向上させるとともに、計算機システム (DANS) の機能を強化することができました。ネットワーク関連では、相模原ネットから JAXAnet への移行、そして相模原固有ネットワークの整備を実施しました。アプリケーション・サービスの開発では、DARTS に関連した Web アプリケーションや JUDO、UDON 等の開発・機能強化がなされ、データの利便性の向上を図りました。このほか,データ解析支援の面でもソフトウエア,ハードウエア両面を強化しました。これらの実績により、年度計画を達成し JAXA 内外の研究者による宇宙科学研究に貢献した、という実績評価を頂きました。

 今後の委員会のあり方に関しましては、C-SODA の業務の中でデータ利用やスパコン利用と言った大学共同利用に関連する業務を切り出し、それぞれ独立の委員会を作った方が良いのでは、という意見もありましたが、近い将来、JAXA の体制が変わる可能性があり、その中で JAXA における大学共同利用のあり方も変わっていく可能性がある事、データ利用とスパコン利用は決して無関係ではないので、両方を同時に見る委員会の存在には意味がある事が指摘されました。よって、当面の間は、C-SODA 運営委員会は現状維持で進めるのが良いのではないか、というのが大方の委員の意見でした。委員の方々の意見にしたがって、少なくとも、宇宙基本法の基での JAXA/ISAS の体制が固まるまでは、現在の委員会体制を維持することを考えています。

 なお、加藤前センター長は H 20年度をもって退職し、H 21年度からは鎌田幸男センター長が就任したことを申し添えておきます。



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