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第47号 1997年9月9日発行

目次


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ATM 活用法(2)

3.どうやってつなげるのでしょう?

 各部屋に敷設される 100 BASE-TX のコネクタに、UTP 5 ケーブル(カテゴリー5とも呼ばれています)にて端末、もしくはHUBを接続することにより、ネットワーク利用の準備が完了します。接続する端末/HUBのネットワークの接続口は、100 BASE-TX, 10 BASE-T のどちらでも構いません。接続されたインタフェースに応じて、受け側のHUBにて自動的に認識します。従って、現在センター端末 (FMV) を設置している場合、つなぎ替えるだけで、物理的な準備は完了します。ただし、この場合搭載されているネットワークインタフェースの口が 10 BASE-T 対応であるため、最大 10 Mbps の能力となります。

 物理的な準備が整ったら、ソフトウェアの設定を行ないます。具体的には、端末にIPアドレスを設定します。実際に端末を接続する際、PLAINセンターに申請する必要がありますが、その時提示されるIPアドレスを設定して下さい。

 既存の端末を接続変更して利用する場合も、従来使用していたIPアドレスは使えませんので、新規端末同様、上記手続きにてIPアドレスを取得し、端末へ設定して下さい。IPアドレス発行の手続につきましては従来通りですので、接続先がATMネットワークであることを明記して申請して下さい。

4.多くのパソコンをつなげるのですが・・・。

 複数の端末を、提供インタフェースに接続する場合、別途HUBを購入していただく必要があります。(もちろん今お持ちのHUBがすでにあれば、それをご利用になれます。)

 100 BASE-TX インタフェースにHUBを接続する場合、スイッチングHUBとのカスケード(イモヅル)接続となります。カスケード接続には、カスケード接続専用のポートもしくはケーブルが必要となりますのでご注意下さい。

 研究室等に、10 BASE-T インタフェース端末を複数台設置し、それをセンター LAN に接続したい場合、10 BASE-T×8 (端末側)+ 100 BASE-TX×1(ネットワーク側)のようなインタフェースを持つスイッチングHUBを設置するのがお勧めです。このような構成にした場合、接続した全端末が一斉にセンター LAN にデータを送った場合でも、各端末で 10 Mbps の帯域をフルに利用することができます。(今までは、10 Mbps の帯域を接続されているすべての端末で共有していたので、実質 10 Mbps の能力を出すことはできませんでした。)

5.その他に

ATMネットワーク利用時の IP アドレスについて

 ATMネットワークは、既存ネットワークとは独立して構築します。そのためATMネットワークへの端末接続時、「3.どうやってつなげるのでしょう?」で説明した通り、 IP アドレスの申請が必要となります。

 また、新規ネットワークでは、よりトラフィック分散をはたせるよう、ネットマスクの値を変更し、現在よりもサブネットの分割を細分化することも検討しております。たとえば、現在 A 棟3、4階で1つのサブネット ( 133.74.23.0 ) を構成していますが、この構成が実現された場合、同一階=同一サブネットではなくなりますので、端末の移設時にはご注意いただくことになります。詳しいことは、皆様のご意見を伺った上で決めさせていただきます。

ATM に関する問い合わせ

 ATMネットワーク利用に伴い、ご意見、お問合せ等がございましたら、直接下記の担当までお知らせ下さい。

宇宙科学企画情報解析センター  長木 
 内線 2410  
 E-mail:akinari@ginga.eng.isas.ac.jp

 また、 下記ニュースグループも開設いたしますのでご利用下さい。

 isas.atm (News Server =paris.isaslan1.isas.ac.jp)

(長木 明成 )


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大型計算機に関するお知らせ

I.大型計算機の9・10月の保守作業の予定


 ※1
M:システムメンテナンス
 ※2
VPP500は事前にイニシエータクローズ処理は行いませんので,特にGSPについては作業開始の8時には終る様計画的にジョブの実行をして下さい。CPはシステムフリーズとなります。又、VX/2はOSのバージョンアップを行いますので、システム内のジョブは全て KILLされます。

II.VX/2へのジョブ凍結機能とデファークラスの導入について
1.ジョブ凍結機能の概要           

 ジョブ凍結機能はUXP/V V10L20からサポートされる機能です。ジョブ凍結機能を使用することにより、ハードウェア保守時にシステムを停止する場合、ジョブを一時的に凍結し、システム再開時にジョブを解凍し、継続して実行することが可能になります。

 ジョブ凍結機能はジョブの実行を途中で停止する機能であり、システム全体を凍結するものではありません。(VPP500のシステム凍結機能とは性格が異なります。)

2.ジョブ凍結機能のサポート範囲      

 ジョブ凍結機能の主なサポート範囲ならびに制限事項は以下の通りです。           

 ジョブ凍結がサポートするのはFORTRANプログラムのみであり、C言語はサポートされません。

 また、FORTRANプログラムであっても以下のようなジョブは凍結できません。

 ・時刻依存ジョブ               
 ・ファイルのinodeを意識したジョブ
 ・ジョブ外の プロセスと連携したジョブ

3.ジョブ凍結機能の導入作業        

 VX/2 の現在のOSは UXP/V V10L10ですので、ジョブ凍結機能の導入に当たってはOSをV10L20にレベルアップする必要があります。このレベルアップは現在のシステムに更新インストールするのではなく、全面的に入れ換えになります。

 また、凍結データを退避する領域も定義する必要があり、その他の運用環境も再定義することになります。

 導入作業の内容は以下の通りです。

@ 全てのディスクのバックアップ        
 ・システムボリューム(2GB×2)    
 ・ディスクアレイ装置(8GB×4)     

A OSのインストール
 ・UXP/V V10L20 パッケージ
 ・その他の単一製品(C++,JSM,VPP Workbench)

B システム環境の定義
 ・現在の運用環境定義の移行
 ・システム凍結機能の設定、凍結データ退避域の構築

C ユーザデータのリストア
 ・ディスクアレイ上のユーザデータのリストア

D システム動作確認テスト
 ・現運用環境の確認(NIS,NFS,ネットワーク等)
 ・ジョブの実行確認
 ・ジョブ凍結機能の動作確認         

E 更新後のシステムバックアップ

4.デファークラスの導入について

 UXP/Vではジョブスワップ機能を使用することができますので、優先度の違うクラスを設けて優先度の高いジョブを優先して実行させることが可能です。ただし、VX/2 はメモリが2GBと大きいため、ジョブスワップに時間がかかり、必ずしも効率的な運用とは言えません。

 宇宙研ではジョブスワップの機能は使用せずにファーストイン・アウトの運用になります。

 ジョブクラスは現行の x クラスの他に新たにデファ−クラスとして d クラスを設けます。



 クラス内の制御として同一ユーザが連続してジョブを投入した場合、他のユーザのジョブがある場合は連続して実行させずに1本終了したら次は別のユーザのジョブが実行されるようにします。ただし、この制御は x クラス、d クラスそれぞれ独立して行いま す。

 また、d クラスのジョブは x クラスのジョブが実行されている場合もしくはキューイングされている場合は全てなくなるまで実行されません。また、ジョブがなくなった場合でも、最後のジョブが終了してから10分間は待ち続け、その間 x クラスにジョブが投入されなければ実行を開始します。

5.ジョブ凍結機能・デファ−ジョブ機能の導入作業及び日時について

 ジョブ凍結機能・デファージョブ機能・VX/2定期保守作業を行うため1週間の作業日が必要です。下記の日程で作業を行います。

 10月20日(火)〜24日(金) 導入作業
   8:00     20:00

 10月27日(月)〜31日(金) 一般試験運用・SEチェック

 11月1日(土) デファークラス一般利用開始

(関口 豊)


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編集発行:文部省宇宙科学研究所
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