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I.大型計算機の9・10月の保守作業の予定
II.VX/2へのジョブ凍結機能とデファークラスの導入について
1.ジョブ凍結機能の概要
ジョブ凍結機能はUXP/V V10L20からサポートされる機能です。ジョブ凍結機能を使用することにより、ハードウェア保守時にシステムを停止する場合、ジョブを一時的に凍結し、システム再開時にジョブを解凍し、継続して実行することが可能になります。
ジョブ凍結機能はジョブの実行を途中で停止する機能であり、システム全体を凍結するものではありません。(VPP500のシステム凍結機能とは性格が異なります。)
2.ジョブ凍結機能のサポート範囲
ジョブ凍結機能の主なサポート範囲ならびに制限事項は以下の通りです。
ジョブ凍結がサポートするのはFORTRANプログラムのみであり、C言語はサポートされません。
また、FORTRANプログラムであっても以下のようなジョブは凍結できません。
・時刻依存ジョブ
・ファイルのinodeを意識したジョブ
・ジョブ外の
プロセスと連携したジョブ
3.ジョブ凍結機能の導入作業
VX/2 の現在のOSは UXP/V V10L10ですので、ジョブ凍結機能の導入に当たってはOSをV10L20にレベルアップする必要があります。このレベルアップは現在のシステムに更新インストールするのではなく、全面的に入れ換えになります。
また、凍結データを退避する領域も定義する必要があり、その他の運用環境も再定義することになります。
導入作業の内容は以下の通りです。
@ 全てのディスクのバックアップ
・システムボリューム(2GB×2)
・ディスクアレイ装置(8GB×4)
A OSのインストール
・UXP/V V10L20 パッケージ
・その他の単一製品(C++,JSM,VPP Workbench)
B システム環境の定義
・現在の運用環境定義の移行
・システム凍結機能の設定、凍結データ退避域の構築
C ユーザデータのリストア
・ディスクアレイ上のユーザデータのリストア
D システム動作確認テスト
・現運用環境の確認(NIS,NFS,ネットワーク等)
・ジョブの実行確認
・ジョブ凍結機能の動作確認
E 更新後のシステムバックアップ
4.デファークラスの導入について
UXP/Vではジョブスワップ機能を使用することができますので、優先度の違うクラスを設けて優先度の高いジョブを優先して実行させることが可能です。ただし、VX/2 はメモリが2GBと大きいため、ジョブスワップに時間がかかり、必ずしも効率的な運用とは言えません。
宇宙研ではジョブスワップの機能は使用せずにファーストイン・アウトの運用になります。
ジョブクラスは現行の x クラスの他に新たにデファ−クラスとして d クラスを設けます。
クラス内の制御として同一ユーザが連続してジョブを投入した場合、他のユーザのジョブがある場合は連続して実行させずに1本終了したら次は別のユーザのジョブが実行されるようにします。ただし、この制御は x クラス、d クラスそれぞれ独立して行いま
す。
また、d クラスのジョブは x クラスのジョブが実行されている場合もしくはキューイングされている場合は全てなくなるまで実行されません。また、ジョブがなくなった場合でも、最後のジョブが終了してから10分間は待ち続け、その間 x クラスにジョブが投入されなければ実行を開始します。
5.ジョブ凍結機能・デファ−ジョブ機能の導入作業及び日時について
ジョブ凍結機能・デファージョブ機能・VX/2定期保守作業を行うため1週間の作業日が必要です。下記の日程で作業を行います。
10月20日(火)〜24日(金) 導入作業
8:00 20:00
10月27日(月)〜31日(金) 一般試験運用・SEチェック
11月1日(土) デファークラス一般利用開始
(関口 豊)