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第4号 1994年1月5日発行

目次


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新年をむかえて

 明けましておめでとうございます。PLAINセンターはまだ発足10カ月目に入ったばかりのヨチヨチ歩きですが、スタッフ一同、そろそろローギアーからセカンドギアーに移して加速に入りたいと思っております。本年もよろしくご支援お願い申しあげます。

 世界の情報革命の進展は、全く目を見張るほどで、ほんの半年間でもぼんやりしていたら、この世界では、たちまち浦島太郎になってしまいそうです。宇宙研は、ロケット、気球、衛星という飛び道具を持つ大変ユニークな研究所で、宇宙理・工学の分野で世界でも評価の高い成果を挙げてきました。しかし、こと情報革命の波に乗る点では、必ずしもこの成果に見合った進展をしているとはいえず、特に情報伝送、ネットワーク、LANの面では、ちょっとさびしい状態でした。PLAINセンターが設立された潜在的理由の一つは、皆さんのそういう認識にあったと言えましょう。昨年のスーパーコンピュータの更新に続き、今年は、ネットワークの強化、データベースの考え方の提案、運用計算機の基本思想の見直し、分散処理化、ダウンサイジングへの対応など多くの目標を掲げ、頑張りたいと思います。
(中谷一郎)


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衛星観測データ取得事情

 現在、宇宙研の科学衛星データは日本の他に世界の5ヵ国と南極で受信され、年間400ギガバイト余のデータが宇宙研に送られて来ます。データ取得状況は宇宙研のアクティビティの高さをそのままに示しているように思えます。聞くところによれば NASA DSN 局は自国の衛星よりも宇宙研の衛星データの受信に忙しいとか。以下にデータ取得状況とデータの流れを下図にまとめました。



(加藤 輝雄)


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大型計算機に関するお知らせ

I.VPP500の利用についてお願いと注意事項

 VPP500は、平成6年1月5日から運用を開始しました。利用に当たって下記の事項に留意して、一人でも多くの人に利用して頂き、御満足頂ければ幸いです。

 (イ)ログイン名(UXP ID)の登録・管理

 VPP500の導入に伴い、UXPのログイン名,パスワードは、M1800, VPP500, DSステーションの3システム相互間で、NISによる統一管理が行われます。そのため M1800 UXP/M にすでに登録し、利用されている方は、VPP500でもそのまま利用できます。DSステーションのオープン時のログイン名は、MSPのID,UXP/Mのログイン名いずれでもオープン可能です。 

 (ロ)予算及び使用料金

 予算は M1800,VPP500 に各々申請予算額が登録されます。計算機使用料金は、1日1回両ホスト計算機で使用額を計算し、収支を合算して使用料金と予算残額が各計算機に反映されます。そのため予算残額が少なくなった場合、1日に大量の計算を行いますと翌日予算不足の為ログイン出来なくなりますので御注意下さい。

 (ハ)個人ファイルの使用と料金

 個人ファイルの使用料金は、原則としてMSPと同一料金です。但し、個人ファイルの使用量上限管理(MSPでは200MB)はMSPでは、JES/MAS結合により複数のホスト計算機に登録されたファイルの統一管理が出来ましたが、UXPではそれが出来ないため各々の計算機毎に200MBの上限値となります。そこで注意して頂きたいのは、M1800とVPP500に、Maxの200MB登録された場合、合計で400MBとなります。使用料金の計算は、1課題毎にMSPと同様50MBまで無料ですので400-50=350MBとなり、350MBに課金されますので御注意願います。

 個人用ファイルには、短期データセット(10日間、300MB)と大容量データセット(3ヵ月間、1.5GB、要申請)もあります。

 尚、BEPで使われる一時使用ファイル3日間,1GBについては無料ですが、他のファイル使用条件についてはMSPと同様です。

 (ニ)計算機使用料金について

 VPP500については、PLAINセンターニュースの紙上での藤井先生の説明及び12月22日の利用説明会により概要は理解されたと思いますが、使用料金はフロントエンドプロセッサ(FEP,GSP)とバックエンドプロセッサ(BEP)の2本立てとなります。

 FEPの使用料金は、M1800のUXP/Mと料金は同一で1月より課金されます。

 BEPの使用料金は、NQS(Network Queing System)で行われるバッチジョブについては、3月末日までは無料となります。4月からの課金法については、3月号で説明します。VPP500は、宇宙研においては始めてで、並列機計算機のプログラミングに若干の労力を必要とし、プログラミングの手法の体得及びソフト・ハードのチューニングが必要なため3ヵ月間無料とします。

 M1800 UXP/Mについて4ヵ月間無料にしてプログラムテストを行ったのと同様の処置です。

 (ホ)VPP500の運転時間

 VPP500は、月曜日の9:30から金曜日の18:00まで連続運転します。金曜日の18:00以後の週末は、原則としてメンテナンスタイムとなり、実行中のジョブは続行し、ジョブ終了後システムメンテナンスを行います。メンテナンスの予定の無い場合は自動運転モードとなり、システム内に投入されたジョブ数が2個以下になると運転停止となります。

II.VPP500 リプレース作業中のトラブルについて

 別紙(12月20日)にてお知らせしました通り、12月17日、リプレース作業中にトラブルが発生し、SSD上の利用者管理簿・ジョブ管理簿及びJESのチェックポイントデータセットが破壊されました。そのため12月4日のバックアップの情報に戻したため4日以後に変更、又は登録したものについては、下記の通り種々のアンマッチが起こり利用者の皆様方には多大なるご迷惑をおかけしました。

 (1)
パスワードは4日以前のものになる。
 (2)
データセットの4日以後のPERMIT情報は復旧できない。
 (3)
スプール上に存在していたジョブ結果の消失
 (4)
4日以後に作成した新規データセットにアクセスすると、”データセットのアクセス権がない”というエラーがでる。
 管理簿とのアンマッチを解消しなければなりませんのでお急ぎの方はご連絡下さい。又、ご連絡が無くても修復作業は継続しますが、全てのアンマッチを解消するにはしばらく時間がかかりますのでご協力をお願いいたします


III.大型計算機1月・2月の保守作業予定

1月21日(金)9:00〜13:00 M770#2
2月18日(金)9:00〜13:00 M1800 

 以上を予定しておりますので、よろしく御協力お願い致します。
(関口 豊)


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編集発行:文部省宇宙科学研究所
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