PLAINセンターニュース第93号
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ドイツ便り〜Cluster-II衛星のデータ環境について


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篠原 育

日本の皆様ご無沙汰しております、PLAINセンターの篠原です。私は各方面の方々のご厚意により、昨年の10月から1年間、在外研究員としてドイツのマックス・プランク研究所(ミュンヘン)に滞在させて頂く機会を得ました。今回の滞在の大きな目的の1つは昨年夏に打ち上げられたESAのCluster-II衛星のデータを見せていただくことです。Cluster-IIは4つの同一な衛星からなり、それぞれが4面体の頂点となるように配置された衛星群で、4つの衛星の編隊観測によって地球磁気圏のプラズマ環境の変動を3次元的に観測しようという世界ではじめての大変野心的なプロジェクトです。(図1)このような編隊による衛星観測はNASAのMMS計画や日本でも次期磁気圏観測衛星計画で検討が始まっており、その先駆たるCluster-IIの経験や成果は世界中から注目を集めています。ここでは、2回に分けてCluster-II衛星の概要と地上のデータベース環境について簡単に紹介したいと思っていますが、次期磁気圏観測衛星計画をはじめとした複数衛星群に対するデータ処理系の構築を考察するに当たって、本稿が少しでも参考になれば幸いに思います。また、ESAとISASの共同プロジェクトである水星探査計画におけるデータ処理環境を検討するに当たっても現在のCluster-IIのデータ処理環境は大変参考になるでしょう。

Topics

・Cluster-IIの科学目的

・何故4つの衛星なのか?
・衛星の概要
・近況報告


図1: Cluster-II 衛星
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Cluster-II の科学目的
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