赤外線天文衛星ASTRO-F 打上げに向けた準備を開始!
M-Vロケット8号機の第1組立オペレーションを終了
宇宙基幹システム本部は,2005年10月29日から鹿児島宇宙センター内之浦宇宙空間観測所においてM-Vロケット8号機の組立オペレーションを開始し,11月13日に無事終了しました。
8号機に搭載される衛星は,宇宙科学研究本部が計画する,我が国初の本格的な赤外線天文衛星ASTRO-Fです。ASTRO-Fは170リットルの極低温の液体ヘリウムを使ってマイナス267℃に冷却した口径約70cmの望遠鏡で,星や銀河が出す赤外線を観測します。
第1組立オペレーションは6号機同様,JAXAと関係メーカー混成の実験班によって実施され,各段ノズルの駆動試験,第1段ロケットモータとノズルおよび後部筒の組み付け,第2段ロケットモータとノズルの組み付け,ノーズフェアリング(NF)分離機構などの組立,NF/ノズル周り/後部筒その他の各種計装作業などが行われました。機体と地上系の不具合や安全上の問題はなく,ロケットの組立は順調でした。
第2組立オペレーションは,11月末に開始されました。引き続き着実な作業を進め,ASTRO-F打上げ成功に導きたいと思います。