1991年より宇宙科学研究所の評議員会の会長を勤めて頂いて来た小田稔先生の合同葬が４月21日に，青山葬儀場にて執り行われました。この葬儀は，小田先生が現職として勤めておられた，東京情報大，日本アイソトープ協会，住友財団との共催で行われました。
会場正面に掲げられた写真からは，小田先生が参列者を暖かく見下ろしておられました。祭壇の前には，先生の発明による「すだれコリメータ」と，小田先生が主任を務められた「はくちょう」衛星の1/4模型が展示されました。開式の午後１時には300席が，教え子，同僚，官公庁，研究所，大学関係者で一杯になりました。
御遺族もお迎えし，的川先生の司会で午後１時より葬儀が始まりました。まず，小田先生の御経歴，受賞，会員などの御紹介があり，先生の御業績を振り返りました。この間，先生がお好きだったカタロニア民謡「鳥の歌」が流れました。この後，葬儀委員長の挨拶，文部大臣(代読)を始めとした来賓の弔辞があり，それぞれの立場から故人の貢献を称えられました。更に1999年にフジテレビで集録された「20世紀の遺伝子『探究の遺伝子』」のインタビューをまとめたビデオが上映され，在りし日のお人柄を偲びました。これに続き，井上一先生を始めとした同僚，友人，後輩の方々が弔辞を述べられました。マサチューセッツ工科大のClark先生からもメッセージが寄せられました。最後に，葬儀実行委員長である松尾弘毅所長から御挨拶と共に参列者に会葬御礼が述べられました。
この後，関係者を先頭に参列者，会場外で待っておられた参列者が祭壇に献花を行い，その脇に並ばれた御遺族に挨拶をして退場しました。この間も「レクイエム」と「マタイ受難曲」が流されました。
会場では，参列者に冊子「小田稔先生を偲んで(題字：的川先生書)」が配付されました。表紙には小田先生の描かれた「法王様の椿」の絵，中には「星のおじいさま」のマンガが掲載されています。御希望の方は対外協力室(TEL：042-759-8347，FAX：042-759-4251)にお問い合わせ下さい。この合同葬では，受付，会場の準備などに，宇宙研の管理部を中心に多数の方々の御協力を得たことに感謝致します。
(國枝秀世)
