No.241 |
ISASニュース 2001.4 No.241
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INDEX衛星の現状と将来展望1.INDEX衛星と1号機の現状INDEX衛星とはInnovative Technology Demonstration Experimentを意味するピギーバック衛星(23107)である。H-IIAロケットにより2003年度のALOS衛星と相乗り打ち上げが有力である。INDEX衛星は,
・次世代の先進的な衛星技術の軌道上での実証 を目的として,衛星基盤技術開発STRAIGHTと手を携えつつ,衛星設計と試験に宇宙研職員の創意工夫を盛り込んで行う衛星である。1号機では,理学委員会でミッション公募が行われ,オーロラの微細構造の観察ミッションが選定されている。50kgの重量に3軸姿勢安定機能を備え,オーロラカメラと粒子センサーによる理学観察を行う衛星である。高速CPUによる衛星の統合化制御やリチウムイオン電池,反射板付高効率太陽パドルの搭載実験等を行う。INDEX-1号機の開発状況は,2001年1月現在,PM(プロトモデル)試験フェーズにあり,衛星メーカーの支援を受けずに,宇宙研のスタッフと共同研究員,及び,学部・大学院学生の手によって行っている。写真は機械振動試験中のINDEX衛星である。トラブルをひとつひとつ解決しながら着実に進めている。ただし,衛星メーカーの技術者の助言と協力は,随時,受けられるような体制をとっており,従来の科学衛星開発と完全に遊離した形にならないよう,留意している。
2.INDEX-2号機の計画予定INDEX衛星シリーズは,当初から,2年の開発期間で開発し,2年ごとに打ち上げていく体制を維持しようとしている。現在,1号機の開発を行っているが,2号機の計画を検討し始めている。2号機のミッション選定も,1号機と同様に,理学ミッションについては理学委員会を通した公募形式をとることを希望している。2号機の公募では,衛星の枠組みを以下のように広げることを検討している。
(1)衛星軌道:低高度極軌道,低高度低傾斜角軌道に加えて,静止遷移軌道(GTO)も選択できるようにする これらの可能性を追求することにより,より広い範囲のミッションがINDEX-2号機で可能になると思われる。 INDEXによる新しいミッションの提案をどんどん,お寄せ下さい。 (齋藤宏文(宇宙研),INDEXチーム) |
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