No.238 |
ISASニュース 2001.1 No.238
|
|
---|
|
21世紀の初夢小 川 博 之「しゃっらら・しゃっらら・しゃっらららららら・しゃっららららららら。21世紀の夜明けは近い。これから,31年経てば,この世は21世紀。火星に金星,遠くの星に,やっぱり出かけているかしら。しゃらら・しゃらら・・・・・」というのは,1970年に流行った(と思われる)歌です(歌の名前は覚えていません)。(余談ですが,私の田舎ではこの曲を盆踊りの曲として使っていた為,毎年聞いておりました。) 30年前といえば,アポロ計画で人類が月に降り立った頃ですから,あの頃に21世紀を想像すると,今ごろは一般人の宇宙旅行が実現していそうです。 私も小さい頃から,宇宙旅行を夢見て現在に至っております。美しい天体写真,アポロ計画の月と地球の映像,ボイジャー計画の美しい映像,最近ではハッブル望遠鏡の驚くべき映像,・・・と昔からそういった写真を見るたび,「そこに行って,自分の目で見て感じてみたい」と思ってきました。現実の難しさを知った今も変わりありません。写真にあるような景色が視界一杯に広がったら,どんなにすばらしいことでしょう。
図1 慣性空間に静止しているときに宇宙船から見える星ぼし(北極星の方向) 宇宙飛行士になれたらなってみたいですが,現在の飛行機のように気軽に宇宙へ行けたらいいですよね。極軌道2泊とか。地球を外から観ることもすばらしいでしょうねぇ,私は他の天体へも行ってみたい。月旅行8泊とか。豪華客船にのって,3ヶ月くらいの旅程で太陽系1周なんていうのは「空想」でしょうか。速い宇宙船も作れればよいと思いますが,「光の壁」は「音の壁」とは違って今のところ物理学的に越えられない壁のようです。だとしたら,光速に近い速度を出せる宇宙船を作ってみたい。もしそういった,光速近くで飛翔する宇宙船を作ることができたら,その中からはどういった景色が見えるのでしょう。星が進行方向に集まって前方に虹を作るといわれていますが,そういう現象を観てみたいです。それくらい速い乗り物が出来れば,前述の太陽系1周もできますね。 遠くにある星は望遠鏡で観るしかないのでしょうね。今よりもっと高性能な望遠鏡(いろんな波長の)を宇宙に上げて,もっとすばらしい映像と宇宙の神秘を見てみたいと思います。想像できないようなとてもすばらしい映像が見られるのではないでしょうか。 自分の目で観ることがかなわないなら,せめて探査機を飛ばしたいですね。外惑星にも探査機を送りたい。探査機を自由に操って,太陽系惑星を探検してみたいですね。 「夢」ということで,現実にとらわれないで取り留めなく書かせていただきました。ほとんど「空想」ですが,ご容赦ください。「夢」が現実となるよう,これからも頑張りたいと思います。 (おがわ・ひろゆき) 図2 光束の99%で航行している宇宙船から進行方向前方を見たときに見える星ぼし(星虹)。亜光速で宇宙を航行するときには,光行差のために星の見かけの位置が宇宙船の進行方向前方へ移動集中し,またドップラー偏移のため星のスペクトルがずれて星の“色”が変化することにより,宇宙船からは,進行方向を中心としたリング状の星の虹が見えると考えられています。実際はもっと奇麗で感動的だと思います。
|
|
---|